Halloween 2010

サマータイムが先週で終わり、寒さもぐっと増してきた。今年はそのタイミングにハロウィーンも被り(サマータイム終了は10月最終週の土曜日なので、年によって日が若干ずれる)、秋本番そして冬だ・・・という気分が募る。とはいえ、ハロウィーンは大元のルーツこそケルトの民族行事なものの、ここ20年くらいで定着したのは、アメリカナイズされた(比較的)モダンなイベントというイメージ。イギリス、少なくともロンドンでは、とりあえずその美味しい部分だけが日常の中に組み込まれている感じだ。

ハロウィーンと言えばカボチャが真っ先に頭に浮かぶが、水っぽくて筋っぽい、もっと瓜に近い品種(Pumpkinではなく、Squashと呼ばれることが多い)が一般的に普及しているからか、カボチャを使ったお菓子などはまずイギリスでは目にしない。パンプキン・パイはもちろん、カボチャ・プリンなんてものも当然存在しない。あくまで「野菜」であって、砂糖を加えてお菓子にする、という感覚がないようだ。
これはサツマイモも同様で、スィート・ポテトという品種はあるのだが、果肉は鮮やかなオレンジ色で、皮も茶色っぽく、まったく違う代物。ローストするとなかなかイケるのだが、日本の焼き芋屋さんの黄金色のそれのように、デリケートな甘さとほっこりした舌触りは期待できません。
わざわざアメリカ産の缶詰カボチャのマッシュを高い金出して買うほど好きでもないので諦めてはいるが(第一、缶詰は甘過ぎ&シナモンとかスパイスが効き過ぎ)、秋になるとたま~にあの、こっくりした甘みが恋しくなることはある。ほくほくしたカボチャの煮つけとか、一生食わずに終わるこの国の人達は、かわいそうだなと思う。

というわけで、パイを焼いたりすることはないようだが、イベント~娯楽としての側面=①子供達のトリック・オア・トリート、そして②大人の仮装パーティはずいぶん浸透している。10月の声を聞き始めた時点で、①向けの仮装用品、メーキャップ、バケツ、袋詰めのお菓子、オバケや怪物がらみのおもちゃ、そしてジャック・オー・ランタン製作用のでかいカボチャがスーパーに並び出す。
②に関しては、とりあえず集まってわいわい呑む口実が欲しい大人達が、魔女、悪魔、幽霊、更にはドラキュラだのミイラ、フランケンシュタインといった古典的なモンスターに扮してパーティに繰り出す。トイレット・ペーパーとケチャップでにわかにゾンビ・・・という安上がりな連中もいるが、コスチュームをわざわざ買う人間もいるようだ。
そういや、今年も結局、Flaming Lipsのハロウィーン・パレードには参加できなかったな。死ぬ前に一度は、参加したいものである。

テレビでホラー映画特集が組まれることも多いし(BBCでは「Dawn of the Dead」や「Halloween」が放映されてた。日本の夏の怪談特集みたいなもの?)、ハロウィーンが近くなると店内に蜘蛛の巣(=要は綿です)を張り巡らせたり、ロウソクを点してお化け屋敷ムードを演出するパブやカフェも出てくる。ベーカリーでも、オレンジ色の毒々しいアイシングで飾られたカップケーキや砂糖菓子の蜘蛛が這うクッキーなんかが並び、窓にフィギュアだのが飾られる。
クリスマス、バレンタインといった「海外の風習/民族行事」を取り入れて自分達なりに解釈し取り込むのは日本人の得意技だと常々思っていたけど、イギリス人もちゃっかりしたもんです。
もっとも、こうした異文化風習のモダナイズ&定着化の推進力になっているのが、商業的な動機であるのはどこも同じ話。クリスマス・フィーヴァーの足元には及ばないものの、ハロウィーン商戦も、少しずつではあるけれど、毎年激化している。
それでも、今年は不況の影響だろうか、ハロウィーンの売れ残り商品が多く目についた。グッズはともかく、スーパーでまだごろごろ売られているオレンジ色のカボチャ、あれはいずれ棄てられるのだろう。クリスマスの後、売れ残った樅の木がそこらに打ち棄てられているのを見るのと同じくらい、わびしい光景である

といいつつ、日曜に近所のパブに行ったら、土曜のハロウィーン・パーティの名残のカボチャ提灯だけではなく、鬼灯を使ったハロウィーンの飾りが置いてあって、とてもかわいかったので記念撮影。このパブの近くの家で、庭先に鬼灯を鉢植えで栽培している人がいるので、その人が持ち寄ったのかもしれない。
イギリスの鬼灯は、心なしか日本のそれに較べて実が小さい。子供の頃によくやった鬼灯風船をやろうと思い、トライしてみたのだけど、すぐに潰れてしまった。

ハロウィーンよりもメジャーなイベントが、11月5日のGuy Fawkes Night。火薬陰謀事件の犯人ガイ・フォークスがテーマのこの夜は、焚き火やかがり火を各家庭で焚いたり、花火大会が行われる。気分は、アラン・ムーアの名作「V For Vendetta」だ。
花火と言えば日本では夏の風物詩だけど、イギリスは冬の花火が多い。夏より大気が澄んでいるので、雲のない晩なら確かにきれいかも?うちの近所の公園でも週末に盛大に花火が上がるので、観に行こうかなと思っている。しかし、去年はイベントのBGMがブリットポップばっか(ブラーとかオアシス、ロビー・ウィリアムスだよ?)でまったくムードがなかった。もうちょい、まともなDJが起用されていることを祈ろう。

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Mariko Sakamoto について

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