Beat of My Own Drum:19. Gene Clark

数ある英フェスの中でも、フィール•グッド度の高い「ブティック•フェス」の先駆けのひとつと言えるEnd of The Road。それほど観客数•規模の大きくないセット•アップと、緑に満ちた環境(孔雀もウロウロしてます〜★)になごめるこのフェスですが、今年のヘッドラインとして「UK初上陸」となるスペシャル•プロジェクト:The Gene Clark No Other Bandの出演がアナウンスされています。

名前からして察せられますが、ザ•バーズの創始メンバーのひとりであるジーン•クラークの隠れた傑作「No Other」(1974年)を再演する……というコンセプトのこのバンド、ビーチ•ハウスを中心に、フリート•フォクシーズのロビン、グリズリー•ベアのダン•ロッセン、イアン•マシューズらも含むコラボになる。既にアメリカではライヴの禊を済ませているそうですが、ジーン•クラークへのカルト熱が高いイギリスでのパフォーマンスは盛り上がりそう。何より、1991年に世を去ったジーン•クラークに、若手からこうしたトリビュートが捧げられるのはバード•マニアックスのひとりとしては嬉しいっす。


<ヘヴィなジーン節が炸裂>

ザ•バーズは、若い頃の自分にとってはヴェルヴェット•アンダーグラウンドと並び、なぜかビートルズよりも「無条件で受け入れられた」大アイドル•バンドのひとつだった(初期の彼らのイメージを真似て、ヘアスタイルからGジャンにチェルシー•ブーツまでまんまでキめてた時期もあります:アホや)。んなわけでザ•バーズとその周辺は色々聴きあさりましたが、バンドの中でももっともハンサムなジーン•クラーク(「可愛い」という意味ならマイケル•クラークが一番アイドルっぽいですが)が漂わせるムーディでミステリアスな雰囲気は、クロスビーの才能は買う&ヒルマンの人間性は魅力的と思いつつ……やっぱり一番惹かれました。


<65年の映像。この時期のテレビ演奏は、「我を忘れて踊る」型のダンサーもナイスですね〜>

彼の「バーズ以降」の作品にはゴスディン•ブラザーズやダグ•ディラードとのコラボ等、フォークとカントリー•ロックを橋渡しする面白い作品がいくつもあるけれど、アーティスティックなステートメントという意味では「No Other」が究極だろう。

ちなみに、ちょっと前にジーン•クラークの生涯を題材にしたドキュメンタリー「The Byrd Who Flew Alone」も観たばかりだった。謎の多いアーティストを描き出そうとの熱意は大いに買うし、ロジャー•マッギンを始めとする「バーズ同窓生」ら親類/友人/バンド•メンバーらインタヴュー証言も豊富ながら、音楽ドキュとしてはダメな作りだな〜という印象。もちろん、それはちょっと辛過ぎな感想で:基本的にメディア嫌いなジーン•クラークの「肉声記録」が非常に少ないゆえに、数々の関係者コメントも「憶測」に終わってしまう……という点は致し方ない。が、こちらの過剰な期待に負けてしまったのは残念だった。

ともあれ「スターの座は確約」と看做されていた彼の数奇であまりにも不運なキャリアをざっと辿るにはナイスな内容と言える待望のドキュメンタリーだし、この「再評価のさざなみ」を機に、少しでも多くの人がジーン•クラークの音楽に触れてくれれば幸いです。

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Mariko Sakamoto について

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