Beat of My own Drum: 64.David Sylvian

またもや80年代に戻っておりますが、今日はデイヴィッド•シルヴィアンの代表作「Brilliant Trees」(1984)より、この曲です。

<プロモ•ビデオ版もアップされてましたが、シングル向けにエディットされていたのでこちらを貼ります>

時期的にはジャストだったはずなのに、イギリス発のニューロマにはあまり興味が湧かなかった。ジャパンやデュラン•デュランといった当時日本で人気のあったアイドル•グループも、もちろんヒットしていたんで目や耳にしたことはあったものの、アルバムまでちゃんと聴いていた記憶はない。むしろアメリカのチャート•ヒットに対する関心の方が強かった。

というわけで自分のリスニング体験に欠落が多い弱点エリアでもあり、逆にここ数年で折に触れて聴き直したりしているんだけど、そこでよく感じるのが「音が古い」あるいは「薄い」という点。特にアナログで聴くと、ソリッドさや本質的な奥行きに欠ける…という印象の残る作品は多かったりする。

メロディの良さは理解できても、プロダクションに時代臭が強く残っていて――それがポップなチャームや特異な味になっている作品も多々あるものの――聴き通すのに苦労するのだ。こうした時代色というのはシンガーの歌い方からアレンジ、演奏、おそらく録音テクニックまで多岐にわたって感じられるものなので、特に80年代に限った話ではない。どの時代もそれぞれに「ニュアンス」を抱えているものだけど、80年代は特に音のマニピュレートに対する実験が盛んで、そのぶん今聴くと珍奇に聞こえるサウンドが多いのかもしれない。

その意味で、今聴いても古さをほとんど感じさせない「Brilliant Trees」は、クラッシーな作りの作品だったのだなと思う。このアルバムではヒット曲「Red Guitar」がやはり有名だろうけど、上記曲のリズムに耳を澄ましていて、アフロ•ビートを感じた時は目ウロコだった。もっとも、元ジャパンを中心とする参加ミュージシャンに混じり、ホルガー•チューカイやジョン•ハッセル、ダニー•トンプソンといった名手達が名を連ねてもいる野心作だけに、不思議はないのかもしれないが。

というわけで、これを機会にBOMODでシンセ他のテクノロジーの進化は享受しつつ、しかし今聴いても通じる、そういう80年代UK作品をいくつか紹介していこうかな〜と思います。

ちなみにデイヴィッド•シルヴィアンというと、たまたま今自分の住んでいるエリアは彼が学生/ティーンエイジャーだった頃に徘徊していたエリア(:キャットフォード)に近くて、その意味でもごく勝手に親近感が湧いてしまう人でもある。もちろん現在の彼とはなんのコネクションもない街だろうけど、買い物等のついでに小汚い場末感たっぷり&ややラフな街路を歩いていると、「こんなところで日本に対するエキゾチズムを養っていたのか。デビシル、すごい想像力だ」と感じてしまうわけです。

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Mariko Sakamoto について

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