Beat of My Own Drum: 71.Spectrum

フランスへのアンテナが敏感な日本では、恐らくもう公開済みなんだろう……という気もしますが、今回はダフト•パンクのドキュメンタリー映画「Daft Punk Unchained」を観ましたよ〜というお話から。製作は2015年のほやほやです。

内容は非常にまっとうな時間軸に沿った音楽ドキュで、そのストーリーを知っているようで知らない部分も自分にとってはなにげに多いミステリアスな人たちなので、とても興味深かった。取材に応じ当時の模様を語る人々も、Soma Recordsの面々やEd Bangerのトマス•ウィンター、ミシェル•ゴンドリ、松本零士といった内幕を知るディープな関係者から、ファレル、カニエ、ナイル•ロジャース等のコラボ相手/リスペクトを捧げるミュージシャンまで多彩。言うまでもなくダフト•パンクのふたり=ロボットはこの映画向けに取材に応じてはいないんだけど、ギター•バンドからハウスに移行したごく初期からグラミー獲得に至るまでの歳月と活動のハイライト場面とを貴重な記録映像の数々で追っている。

あと、これは気のせいかもしれないけど、全面的にフランス人スタッフが作っただけあって、アメリカやイギリス産の音楽ドキュとはやっぱり映像の感覚がちょっと違ってアーティなのだ。これは自分の「おフランス」に対する「素敵♥」感覚故なのかもしれないけど、映像に使われるテロップのフォント書体から色彩設計まで、ヒップスター過ぎない程度にいい感じにあか抜けてるんですよね。っていうか、それは主題であるダフト•パンクというグループとその音楽/イメージそのものが作品に強く影響してるからなんでしょうけども。

という前フリを経て:本題はスペクトラム。元スペースメン3のソニック•ブームがソロに続いて結成したグループで、ニヒル&ミニマルな電子ノイズ音楽をS3以上に追求していました。スピリチュアライズと比較しても、ピートはいっさんに極北を目指していたわけです。

そのスペクトラムの名シングルのひとつに「How You Satisfy Me」があるんですが、この曲をダフト•パンクの前身グループと言えるダーリンがカヴァーしていたのは、前述ドキュメンタリーを観ていて大いに盛り上がる場面のひとつだった。ご存知の方も多いだろうが、ダーリンは現フェニックスのブロンコとダフトのトーマ&ギ•マニュエルによるロック•バンド。ほんの一瞬ながら、当時ティーンエイジャーだった彼らが床を見つめながら必死にこの曲をプレイしているライヴ映像が観れるのは涙ちょちょぎれでした。

<スペクトラム。最高>

偶然ながら、この曲はドキュメンタリーを観る前にも頭の中で鳴っていたのだった。通りを歩いている時に、歩くテンポに合わせて曲が浮かぶ/あるいは曲が浮かんでそのリズムに乗って歩くことってあるじゃないですか? ここしばらく、なぜかそれはジーザス&メリー•チェインの「Taste of Cindy」(アコースティック版)だったんだけど、そこから頭の中で「How You Satisfy Me」へとマッシュアップしていった次第。ミックスできる2曲かもしれない。 

<というわけで、初期TJ&MCの代表曲のひとつ。エレクトリックもいいけど、このヴァージョンはまた格別>

ダフト•パンク、エール、フェニックスといった面々の音楽に自分がナチュラルな親近感を抱くのは、こうした「同世代リスナー」としての共感もあるのかもしれません……いや、「三つ子の魂」だろ!と言われればそれまでなんですけど。

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Mariko Sakamoto について

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