Beat of My Own Drum: 111.Nicky Hopkins

偶然、アナログ盤でニッキー•ホプキンス(ストーンズやキンクス作品他への参加で知られる、名セッション•プレイヤー)が1973年にリリースしたソロ作「Tin Man Was A Dreamer(邦題:夢見る人)」に再会して、聴いてみました。そしたらもう、2曲目のこの曲でびっくり。

<これ、ジム•オルークの新曲でしょうか……??>

というわけで、この作品が1995年に日本でCD再発されたのを買って聴いた当時は、自分はその真価を全然分かってなかったんだなー、と認めざるを得なかった。たぶん、本作に参加した豪家ゲスト•ミュージシャンの数々の名に釣られて、みたいなところもままあって、ノリで買ってみただけで「分かった」ような気分で聴いてたんだろうな:若き日の自分。

かつ、アルバム全部を通して聴くと、決して「すべてが良い」と思える作品ではないんですけども、この曲の美しさにはこう、グウの音も出ない「普遍的な何か」がありますよね。

で、この作品のCD再発を自分が買ったのっていつ頃だったんだろう?と、ちょっとノスタルジーに駆られたので調べてみたら、わーお、この時期のエピック•ソニー系のいわゆる「再発」「ナイス•プライス」ものでは、他にコリン•ブランストーンの「One Year(一年間)」もあったんですね。このアルバムは、たぶん、自分にとってのエヴァーグリーンなアルバムのひとつ。ということで、懐古ついでに。

<ゾンビーズでも最高なコリンですが、このソロ作でのヴォーカルは絶品です>

「One Year」のジャケと見て、ふと、ジョン•ケイルの名作「Paris 1919」のジャケでの「ほおづえポーズ」を思い出したので、ついでに。ジョン•ケイル作品は好きなものが多過ぎて「この1枚」とは言いがたいんだけど(時期や気分によって、判断が変わるのです)、やっぱり、一番よく聴く作品と言えばこのアルバム。全曲すごすぎて、いまだになんだかナゾが一杯で、その意味でも色あせない、これまたエヴァーグリーンな1枚。

<最初から最後まで、どの曲も捨てがたい名作なのですが、ここでは、ウェールズ人であるケイルの可愛さが全開なこの曲を>

再び、「日本のレコード会社による見事な再発」例に戻って:ザ•シティの「Now That Everything’s Been Said(邦題:夢語り)」。この作品も90年代の再発で聴くことができたんだけど、意外と「タペストリー」好きなイギリス人もその存在を知らないくらいにカルトな1枚だったらしい。ソロになる前のキャロル•キングが在籍したバンドで、これまた素晴らしい作品です。

<ザ•シティは、アルバムのジャケ写真もすごく好きなんです。いまだに手放せない1枚だったりします>

そんなわけで、なんだか「日本のメジャー会社の再発の労を讃える」みたいなノリになってきましたが、その意味では自分には欠かせないのが、これまた再発キャンペーンで手にしたアル•クーパーの作品の中でももっとも好きな、「Naked Songs(赤心の歌)」。このアルバムから、もっとも日本ではウケが良くて知られていそうなこの曲を。

<またも1973年の作品…という話ですが、このアルバムを聴いていると、自分はスティーヴィー•ワンダーの「Innervisions」も合わせて聴きたくなってしまいます>

この手の、いわゆる「秘宝館」「探検隊」みたいな再発企画って、メジャーではもうやり尽くされてしまって、今ではインディが私家版を発掘するような状況になってるけど、まだ、「再発されないままのこの作品」みたいなのって、どっかに眠ってるんでしょうね。既に評価の決まった「名作」のボックス再発とかもいいんだけど、権利があやふやで手が出ない云々の面倒な事情で再発されていない作品が、広く世に出る機会が増え続けることを祈ります。

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Mariko Sakamoto について

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Beat of My Own Drum: 111.Nicky Hopkins への4件のフィードバック

  1. natsumi より:

    私もこの曲が大好きです。
    曲の始まりから終わりまで、音楽の感動が溢れているようで、、。
    いつまでも色褪せない素晴らしい曲ですね。

    • Mariko Sakamoto より:

      natsumiさま
      コメントありがとうございます。あまり知られていなくても、やはり良い曲にはファンがいるんですよね。おっしゃるとおり、この曲のみずみずしさは時間を越えているなと思います。
      お元気で

  2. Ryo Edamatsu より:

    私も数年前ニッキーホプキンスの中古CDをジャケ買いして(裏のネコと缶?も良いですよね)、2曲目を聞いた瞬間、「これ、ジムオルークじゃん!」と全く同じことを思いました。それから自分の好きなキャットスティーブンスやジョンレノン、ストーンズの曲にこの人が入っているのがわかって非常に楽しい経験だったのを覚えています。繋がりが見える(聴こえる?)、というのが音楽を沢山聴くうえでのこの上無い楽しみかと思いますが、坂本様もそのような経験がありますか?

    • Mariko Sakamoto より:

      Ryo Edamatsuさま
      コメントありがとうございます。セッション•ミュージシャンやプロデューサーといった、いわば「裏」の繫がりから何かが浮上したりそれまで抱いていたイメージからちょっと違う文脈を読み取れることもあるのは、たしかに音楽を聴く上での楽しみのひとつだと思います。
      あの裏ジャケもいい味ですよね。あそこに描かれたアンティークの缶(tin)の数々は「ニッキー•ホプキンスの個人コレクション」と表記されているので、アルバム•タイトルの「Tin man」はそこにちなんでもいるのだと思います。あの絵を見ていて、プロコル•ハルム「Salty Dog」を聴きたくなりました…というのもまた、ジャケットから始まる音楽連想のひとつだったりして(笑)。
      お元気で。

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