Beat of My Own Drum: 112.Spirit

夏の暑さもちょっと和らぎましたが、やはり重苦しい音とかギスギスしていて神経がすり減る音は回避気味……というわけで、今回はサマーでメロウで蜃気楼なこの曲です。ちょっと前に本ブログの常連(?)コメンテーターであるmakiさんとのコメントのやりとりでも出てきた、スピリット。オリジナルはボブ•ディランの代表曲のひとつ「Like A Rolling Stone」です。

<このトラックを収録したアルバム「Spirit of ’76」は、ニール•ヤングの「ZUMA」と並べて眺めてみたいジャケットかも〜>

もともとが名曲なので、いいに決まってるじゃん!……と言われればそれまでですが、このヴァージョンのサイケデリックな解釈に宿る無垢な美しさはちょっと他にはないんじゃないかな、と。アクの強いディランのヴォーカルが引っ張るとも言える原曲に対してこのカヴァーは風呂場で歌って残響してヘナヘナ崩れていくようなヴォーカル&サウンドが味で、そこからなぜか、澄んだ水面に乱射する光を金魚のようにすくおうとしては失敗して、「なぜ?」と不思議に感じる子供時代の自分が浮かんでもくる。

ちなみに、アップした映像を探しているうちに1978年のロックパラストでのライヴでこの曲をプレイしている映像も発見しました。が、そちらの演奏はビートやアレンジが比較的オリジナルに忠実で、このレコーディング音源の持つマジカルな「幻」は浮かんでこなかった。もちろん、それはそれで、ランディ•カリフォルニアの勇姿が観れるという意味ではナイスな映像なんですけども。かつ、その姿を眺めているうちに急に、ハワイで水死したランディという人は、遅れてきたビーチ•ボーイだったのかもな、という思いが浮かんだりもして。

ついでに今回はボーナスで、このヴァージョンを聴いていて思い浮かんだ、サイケデリック•ポップの隠れ名曲。こちらはアメリカではなくてイギリス産の名バンド:ザ•トロッグスですが、グルーヴや遠近法のグラつく感じがかなり近くてトばされます。

<トロッグスのもっとも有名な曲(でもカヴァー)である「Wild Thing」と、実は根本的にはあんまり変わらない曲……なんだけど、聴かせ方が違えば別の魅力が生まれるという好例。にしてもこの映像、音源に入ってるストリングスをまったく無視して「バンドの口パク」だけで押し切るところもまた、60年代な感じですね>

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Mariko Sakamoto について

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